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コラム

荊冠旗 第2720号/15.06.22

 自分たちが推薦した憲法学者までが、審議中の安保法制は書芸違反と憲法調査会でいいだしたのだから、自民党や安倍政権はびっくり仰天。管官房長官は違害苛はないという著名な憲法学者もいっぱいいる、といったものの、それは誰かとたずねられると名をあげたのは3人だけ
▼こりゃイケンとばかり内閣官房と法制局名で「新三要件の憲法解釈との論理的整合性について」という文書を作成し、政権は火消しに必死。自民党も急速ビラを作成し土日に自民議員による支援者への説得にあい務めたが、法案そのものがよくわからない、という声が渦巻く
▼憲法学老僧しというわけではないだろうが、文科省が国立大学に通知したのが、社会に必要とされる人材を育てられていなければ、人文社会系の学部は廃部や分野の転換を図るようにという文書。自然科学系は国益に直接つながるが、人文科学系は成果が直接見えないということがその理由だ
▼役にたたない人文系の研究などはやめ、すぐに成果が見えるようにもっと職業訓練学校化しろということだ。役にたたない文学、音楽、文化、社会研究など人文系こそ人間にとって重要なのだ
▼橋下大阪市長が府と市の大学統合をめざし最初にしようとしたことが技術革新や産業振興など金になる研究の充実と人文系学部の統廃合だった
▼強権的、独裁的政治家は刃をつきつけられかねない人文系の研究はお嫌い、というのが世界史の常識のようだ。

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