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NEWS & 主張
「差別されて当然」と
近畿各地で大量差別文書事件
「解放新聞」(2015.06.15-2719)

偏見と差別を書き連ねる
  大阪、京都、兵庫の広範囲にわたり差別文書が大量にばらまかれる事件がつぎつぎに発生している。
  封書で送りつけたり、ポストに直接投函するなどしてばらまかれた差別文書は「こら部落民お前ら午殺しの仲間やろう。えったこらくそ部落民。お前ら裏面な仕事出来るか」ではじまり、特定の職業をあげながら、「一般人からの嫌われ者。わしら結婚を前提とした付き合いをやっていても親が興信所で部落出身者かどうか調べて部落出身者だったら強制的に別れさされるんや。今でも差別はあるんや。此の部落差別は何十年立とうが何百年立とうが変わらんのんや。だから部落差別は当然なんや」と、偏見をもとに被差別部落とその住民を蔑視し、差別する内容が書き連ねられている。
  これまで数種類の文書が確認されており、特定の被差別部落をあげながら差別的な言動を書き連ねるものもあった。

大阪では500枚以上も確認
  大阪では4月15日に3つの支部に封書で送りつけられたのを皮切りに、2つの支部、精肉の卸問屋、精肉関係の組合などに封書で送りつけられたあと、被差別部落内の公営住宅の個人宅ポストに投函され、25か所以上、のべ500校をこえる差別文書がまかれた。ある地区内の市営住宅では、連続して3回も文書がまかれた。
京都では5月2日消印の封書が府連事務所に送りつけられた。兵庫でも5月2日消印の封書が県連事務所へ送りつけられたあと、県内の皮革業者など7か所で発見。差し出し人に実在の皮革業者をかたる悪質な封書もあった。
  事件をうけて、3府県連では、支部や住民とコミュニケーションをいっそう綿密に図りながら真相解明へとりくんでいる。大阪では2つの支部が当該市長に対策本部設置とともに早期解決、フォローを求める緊急要望書を提出し、事件周知へ市役所前での街宣や、街宣車を活用し解決に向けた協力をよぴかけるなど、各支部でとりくみが展開されている。住民の声にたいし市や区なども関係機関と連携し、対応するなど解決へ動きはじめている。


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