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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2081号/02.08.12
 もう一か月で、あの日を迎える。あの日とは九月十一日。アメリカのニューヨークなどへの無差別テロがおこなわれた日だ。多くの人びとが死傷した。あらためて、そうした人びとの冥福を祈りたい
▼この事件直後に、アメリカの議会では「大統領は、テロをおこなう、または援助する、またはかくまう国、組織、個人にたいする武力を行使する権限がある」と決議した。上院では百対ゼロで。しかし下院では四百二十対一だった
▼この報復戦争決議に下院で唯一反対したのがバーバラ・リーさんだ。アフリカンアメリカンとして彼女は生まれた。そのリーさんが来日し、講演した。残念ながら聞きにはいけなかったが、講演の要旨を手に入れることができた
▼「私たちはともに協力し、潜在能力、資源を引き出し、民主主義や人権主義、平和をすすめるためにともに行動すべきです」「平和を推進するためには、病気や貧困、失望の念に対処すべきであり、まず希望をつくるべきです。希望こそが怒りや憎しみに対処するものです」「草の根運動、NGO、市民運動を通し、具体的な解決を見いだしていくべきであり、政策に働きかけるべきであり、人びとの力を引き出していく必要があります」
▼テロ後の選挙で彼女は八五パーセントの得票率で再選をはたした
▼はたして、日本の政治家でここまで草の根、NGO連動にかかわり、主張をもって行動できる人は何人いるのか。

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