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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2090号/02.10.14
 最近、またまたテレビをみていて気づくことがあった。それは、食べ物番組が多いことだ。それもバラエティに富んでいる。鉄人たちが互いのウデを競うもの、素人が有名人相手にウデを競うもの、小学生による玄人はだしの料理大会もある。おもしろいのは、料理がまったくできない芸能人や女性、男性に料理づくりのノウハウを教える番組。ああ、こうすればうまくできるのか、と盗めるワザがいっぱいだ
▼一番安易なのが芸能人を使った食べ歩きの旅。製作費が安くつくのだろうか、もっとも多い番組だ。よくみていると、すしなど、最初から食材がいい。ウナギでも天然物が出る。素材がよくて味がいいのはあたり前といいたい
▼問題は、いい食材も手に入らないなかで、どう苦労しながらいい味をだしているのかではないだろうか
▼もう一つの問題は、いい食材そのものが、公害などさまざまな要素が重なり、手に入らなくなっていることだ。山、川、海の汚れはどうだ
▼どうして食材の話をするときに、そうした話をださないのか。あるいは、伝統的な料理のもつ意味とそこからどうオリジナルにしあげたのか。土地、土地の風土とのかね合いは、など。いっぱい欠けているものがある。ただただ、おいしい物の店の紹介だけに終っているのが現実だ
▼店がテレビで紹介されるとすぐに行列ができるが、それもすぐに消える。本物のウデの蓄積が重要なのだ。

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