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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2192号/04.11.01

世界食料戦争
世界中に広がる
遺伝子組み換え作物拒否地域

天笠 啓祐 著  緑風出版(定価1800円)

書籍画像 「遺伝子組み換え大豆は使用せず」
 豆腐やアゲの袋に表記しているのを、手に取るたびに目にする。
 この見慣れた表記こそが、本書のタイトルである「世界食料戦争」の最前線であり、それは、イラクやパレスチナで起きている事態とは別のもう一つの戦争が進行していることを提示している。
 イラク戦争のみならず、この食料戦争でも主役をつとめるのはアメリカであり、石油メジャー、軍需産業でなく、穀物企業のモンサント社。
 この多国籍企業は、大豆やトウモロコシなどの穀物を通じ、世界支配を確立しつつある。その武器は遺伝子組み換え技術だ。じつに大豆で世界のシェアの55%を占める。
 つぎに狙われているのが、イネと小麦。しかし世界市民の反撃で後退を余儀なくされている。アフリカでは食料援助拒否、EUでの新表示規制の確立、遺伝子組み換え作物栽培拒否地域の拡大、組み扱え食品拒否などなど。
 世界の最新の動きを紹介し、生命、人権、環境と経済のグローバリズムの関係性を示す。(E)

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