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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2165号/04.04.12
 東京都教育委員会が卒業式、入学式で起立、斉唱をしない教員など、200人近くを処分する方向を示した。現時点では入学式は未実施のところが多いので、処分される教員の数は増えるものと思われる。広島県教委も7人を処分した
▼そもそものきっかけは、先月、都議会で民主党の議員が、板橋高校の卒業式で「君が代」斉唱時に卒業生の9割が着席するなどの事態があったことをとりあげ、「これに関わった可能性のある教員も処分すべきではないか」と質問したことなどからはじまる
▼「国旗は壇上正面」「国旗に向かって起立し国歌を斉唱する」など12点の指針が都教委から押しつけられる。現場では教員の座席一覧表を校長がもつ。不起立の教員を直ちに特定できる仕組みだ。ある養護学校では不起立の証拠にビデオ撮影までしていた
▼生徒の卒業式での行為の責任を教員になすりつけ、生徒には不起立などをすると教員が処分されると脅す。そして巧妙に強制していく
▼ある商業紙は、指針に反した場合は処分の対象となると事前に通知していたのに反したのは確信犯、生徒への影響はもっと深刻、だから処分は当然、ほかのところも東京を見習えとしている
▼そもそも「国旗・国歌法」が成立するときに、政府は「強制、義務化はしない」としていた。ナショナリズムが煽られるときは、侵略と差別が強化されるときであることは、歴史が証明している。

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