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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2237号/05.09.26

街から反戦の声が消えるとき
―立川反戦ビラ入れ弾圧事件―

宗像 充 著  発行・樹心社 発売・星雲社(定価1300円)

書籍画像 「ビラ入れで何で捕まるの?」。イラク反戦の市民団体メンバー3人が令状逮捕された。「立川・反戦ビラ入れ弾圧事件」はまだ記憶に新しいが、この事件に関する本は、なぜか書店の「テロ・コーナー」に積まれている。
 この「街から反戟の声が消えるとき」は、著者が立川・反戦ビラ弾圧救援会のメンバーであり、初めて経験する救援会活動をとおしてのルポである。もちろん逮捕された3人も「まさか」の逮捕にびっくり仰天。勾留、取り調べ、釈放、裁判、そして「無罪」判決へ。不当弾圧と闘うそれぞれが、多くの支援に支えられながら強くなっていく、実感のこもった内容。
 基地の街で30年にわたり反戦・反基地・平和を掲げる小さな市民団体が、これまでつづけてきた「ビラ入れ」が一夜にして弾圧の対象にされた。時代は確実に「戦時下」へ。
 著者はいう「自衛官を対話のできない特別の存在にしてはならないし、ぼくらはその手段を手放してはならない」と。今まさに言論の自由が問われている。 (MT)

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