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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2295号/06.11.20
 何か変だぞNHKという状況が続いている。「従軍慰安婦」問題での女性国際戦犯法廷の放映をめぐり、いまの安倍首相などから圧力を受け、編集を変え放送した事実。これは、権力への屈服だとして内部告発があり、裁判としても続いていることはよく知られる
▼その後、政府からNHKの民営化案やチャンネル削減案が出された。いわば存亡の危機に瀕したわけだ。しかも、あいつぐ不祥事で受信料拒否が増大した
▼ところが、最近の政府案によると、受信料支払いを法的に義務化し、しかも拒否する人には裁判などを使って強制的に徴収するという。しかも延滞金には利子まで取って
▼デジタル方式の新しいテレビ受像器を買うと、設置のためにはNHKへ連絡することが強要されている。貧乏人は、テレビまで見ることができなくなる
▼もう一つは、国際短波放送をつうじての拉致問題を重点的にあつかうようにとの政府からの放送命令だ。法律があるからと反対らしい反対の声をNHKから聞かない
▼これでは、受信料の義務化とNHKの国営化への取引がある、と勘ぐられてもしょうがないだろう
▼ジョージ・オーエルの小説に『1984年』というものがある。偉大な独裁者が治めるファシズム国家は、家庭内にある巨大なスクリーンを通じて人びとを洗脳し、また監視する
▼NHKのあり方は、そんな社会がもう到来していることを示している。

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