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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2338号/07.10.01
 辞任の最大の理由は体調の悪化だった、と安倍首相が病院で記者会見をおこなったのは事態から12日後。最悪のタイミングだった、政治の空自をうみだしたのはまずかった、などの「反省」の言葉も並んだ。しかし、なにをいまさら、もうあんたは主役じゃないよ、とはちまたの声
▼自民党の総裁選は23日おこなわれ、予想どおり福田元官房長官がその位置をゲットした。もはや安倍首相の出番はなく、党役員人事、内閣改造人事に注目がいくのは当然の流れだ
▼ここで自民党内的におきたサプライズが伊吹幹事長の誕生と古賀選対委員長の新設と4役体制の確立。挙党体制の一番わかりやすい構図が、この各派閥の長を頭にすえるやり方。自民党の派閥政治の復活は見た目に完全にあきらか
▼党内からは、これでは選挙の顔がいない、解散・総選挙は遠のいた、という声が出ている。この布陣、対民主党国会論戦用とみることが可能だ。徹底した与野党の国会論議ができれば、人びとの政治への関心も高まるし、衆参のどちらの与党を支持するかも十分に検討できるだろう
▼安倍は去り、表向きの露骨な右派路線は後退したかにみえる。しかし、安倍政権の1年間の成果をもとに、改憲、集団的自衛権問題、共謀罪、米軍へのインド洋での給油問題など国や社会運動のあり方を規定する問題はたなあげのまま。またぞろ、これらが復活するのは必至、油断はできない。

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