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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2342号/07.10.29
 ノーベル平和賞をIPCC(気候変動に関する政府間パネル)と米のゴア前副大統領が受賞した。温暖化がいかに恐ろしいかを、誇張し描いたゴアの映画はアカデミー賞を受賞したが、英の裁判所に「一方的で科学的な誤りを含む」と批判された
▼地球を一つの母船とし、そこですべての人類が共通の目的として環境問題を考えよう、というとらえ方にはうさんくさいものがある。そこでは、げんに今あるさまざまな個別の問題が消し去られるからだ
▼かつて公害問題といわれたとき、企業がもたらした水俣病などに象徴される一人ひとりの患者の病苦と、その原因を探り、生き抜こうとする闘いと、問題をともに解決しようと支援し、連帯する行動があった。ところが環境問題といわれたとたん、こうした具体的関係が見えなくなる
▼こういいかえれば分かりやすいだろうか。部落問題は、部落に住み生きる人びとにとって、さまざまな日常的・現実的問題であり、個別の人と人、人と社会の問題として存在している。これを人権という言葉に代えたとき、環境問題と同じことが作動する
▼「公害に第三者はいない」とは水俣問題にとりくんだ宇井純の言葉だ。当事者以外でもつぎに同じような公害がおこれば必ず被害者か加害者になる、第三者を名のるものは必ず加害者の代弁をしてきた者という意味だ
▼宇井のいう緊張した関係性のなかでしか問題の解決はないのだ。

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