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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2357号/08.02.18
 都市伝説という言葉をご存知だろうか。民間の「普通の人びと」が語るもので、マスメディアやインターネットをとおして広がることもある。まじめに語られ、口から口へ広がる
▼たとえば「ファストフード店のハンバーガーにはミミズ肉(あるいは巨大なネズミ)が使われている」のたぐいがそうだ。ここに誰それが、実際に調理していた所を見た、などいう具体性が付け加えられる
▼こうした都市伝説の標的に選ばれる一つがマクドナルドだ。いま、新たな伝説が生まれそうだ。それは、「無償労働の組織化」というすごいことをやっていると
▼この無償労働の組織化とは、新たな共同社会の理念でもある。平等社会実現の上で貸労働と資本という関係、労働力の商品化をなくすうえでの鍵概念なのだ
▼ところが、マクドナルドが実現しようとしている無償労働の組織化とは、店長という名ばかりの管理者をつくりだし、月100時間以上にもわたる残業、休日労働などにたいする対価を渡さずにすまそうとするもの。1月28日、当然にも勝利判決が出た
▼それでもマクドナルドの経営者は「時間と無関係に結果を出すのが店長の仕事」などと反論している
▼「働き方の多様化」などの言葉が、宣伝されているが実態はホワイトカラーエグゼンプションなど、資本家側にとってつごうのいい無償労働の組織化。正規雇用、残業の対価の支払いを求めることは、当然だ。

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