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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2386号/08.09.08
 それはちょうど「嫌われ松子の一生」をテレビで見ているときだった。話がこれから佳境に入ろうか、というときに突然、画面が入れ替わった。そして、「嫌われ松子の一生は放送を休止します」とのテロップ
▼何のことはない、安倍政権に続いて福田首相も政権を投げ出したからだ。安倍首相の場合は健康が表向きの理由だったが、本当は参議院選挙での大敗と、その後の政権運営ができないことが理由だった
▼記者会見で福田首相は「新たな布陣のもとに、政策の実現を図るために辞任」と語る。そして国民目線での改革などみずからの成果を誇ってのべた。「国会の駆け引き」で「決めることが決められなかった」と民主党への恨み節もうなってもみせた
▼「私は物事を客観的に見ることができる」と質問した記者に嫌みをいいながら、辞任理由を示した。首相が誰に変わろうと、政権運営、国会運営の困難さに変化があるわけでない
▼与党内での経済路線の相違、連立を組む公明党との軋轢、民主党をはじめとした野党との闘いなどなど、にっちもさっちもいかなくて政権を投げ出した、というのが本当のところ
▼つまり「客観的に見ることができる」福田首相は、自民党がこれ以上政権党としてあり続けることができないという状況を読んだのだ
▼ここまできたら国民に信を問う解散―総選挙が当然。2代続けての自民党の無責任を政権を変えることで質さねばならない。

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