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コラム
荊冠旗 第2664号/14.04.28
 「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、さまざまな改革をおこなって今日の日本を作りました」。これは80歳をむかえた天皇が記者会見で答えた談話の最初の部分
▼なんでもない発言なのだが、同日のNHKニュースがこの部分を放送しなかった、とある評論家の講演で知って驚いた。安倍首相と気脈を通じている放送局幹部の意向、つまり平和と民主主義はいらない、を反映したとしか思えない
▼談話の後半では「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する機能を有しない」という条文を取りあげ、遵守することを念頭に置いて活動を律している、と語っている。これは国政行為をさせ、利用する勢力への批判とも読める
▼安倍政権ほど天皇の政治利用にたけたものはない。昨年の4月28日、沖縄を米に差し出し、本土が「独立」した日の「祝典」の最後に「天皇陛下万歳」を三唱させたことは記憶に新しい
▼今回のオバマ訪日でも天皇との会見や晩餐を付け加え、国賓にすることで2泊させる。露骨な天皇の政治利用だ。解釈改憲に疑念をあらわすオバマとの関係修復のために
▼介錯とは首を切ること。相手を土壇場によびこんでのことだ
▼姑息な解釈改憲のために憲法違反をくり返しながら、その実現をはかろうとする安倍政権を土壇場に引き出し介錯しよう。その力を蓄えよう。

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