pagetop
   

 

 

各地から教育実践もちより
第55回全同教を成功させよう
「解放新聞」(2003.11.17-2145)

 

 第55回全国人権・同和教育研究大会が、11月28~30日、福岡県・マリンメッセ福岡を主会場にひらかれる。
 今大会は、1953年の全国同和教育研究協議会結成総会から50周年という節目の開催となる。
 全同数を中心にすすめられてきた同和教育は、部落差別に起因する長期欠席や不就学の現実を何とかしなければならないと、目の前の厳しい差別の現実を捉え、教育のあり方そのものを問い直すことからはじまった。
 やがて、その営みは「差別の現実から深く学び、生活を高め、未来を保障する教育を確立しよう」の原則のもとに、部落問題を軸にあらゆる人権問題を結び、一人ひとりの子どもたちが抱える具体的な課題の解決をはかる教育内容の創造や教育条件の整備など、確かな実践と成果を着実に積みあげ、日本の人権教育の基底を拓いてきた。
 そしてこんにち、これまで同和教育で積みあげてきた成果と教訓を再確認しながら、同和教育を日本の人権教育として再構築し、全国的に浸透させていくことが求められている。

 「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」にもとづき「人権教育・啓発の推進に関する基本計画」が策定されて以降、全国各地の自治体で人権教育・啓発がとりくまれるようになっている。しかしながら、これまで同和教育や同和行政の実績がない自治体など、「人権教育」に関する理解や認識が十分に浸透していない地域では、道徳教育を人権教育と称したものや、知識詰めこみ型や啓発中心主義の人権教育など、そのとりくみと内容には大きな格差があるのが実態である。
 こうした人権教育を巡って混乱した状況にあるなか、文部科学省が「人権教育の指導方法等に関する調査研究会議」を立ち上げ、今後の人権教育のあり方について検討をすすめている。文部科学省が、人権教育の内容を検討するため、正式なテーブルを設定し、一定の方向性をまとめていこうとする姿勢は評価できるものであるし、全国的に与える影響はひじょうに大きいものがある。

 私たちは、こうした国レベルでの人権教育・啓発推進の動きにたいして、近年の危険な動きである「日の丸・君が代」の強制や教育基本法「改正」の動きなどと関連して、国権主義的、融和主義的な人権教育にならないように警戒していくと同時に、これまでの同和教育の成果を、人権教育はもとより教育全体の営みへと反映させていくために、積極的に働きかけていく必要がある。
 全同教結成50周年の節目となる第55回大会に、各地で積みあげてきた教育実践をもちより、点検・総括をおこない課題を明らかにしながら、これからの人権・同和教育のあり方について論議を深めよう。
 そして、「人権教育・啓発法」の積極面を活かしながら、これまでの同和教育が培ってきた「事実と実践」を人権教育のなかにしっかりと根付かせ、各地での人権教育の内実をより豊かで確かなものへと発展させていくとりくみをすすめよう。


「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)