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表現の自由と差別
インターネットの書き込みで
奈良の啓発達協がシンポ
「解放新聞」(2004.08.07-2181)

 

 【奈良支局】県市町村人権・同和問題「啓発活動推進本部連絡協議会」主催のシンポジウム―これでいいのか「表現の自由」~何でもありのインターネット掲示板を斬る~―が、6月11日、橿原市のかしはら万葉ホールでひらかれ、行政や教育関係者ら700人が参加した。

これでいいのか
ネット上の差別

 参加者は、ここ数年来、多発しているインターネット掲示板への差別書き込みなどの実態を認識、新たな怒りを燃やした。
 シンポジウムに先だって、ネット上の差別書き込みの氾濫という事態を重くみる人たちが集まり、2002年に発足した「インタ
ーネット掲示板差別書き込みについて考えるプロジェクト会議」(関連2168号)が、ネット上での差別書き込みの実態や活動につ
いて紹介し、ネットを利用した「人権相談」の必要性などを提起した。
 シンポジウムでは、上野茂さん(前全国隣保館連絡協議会会長)をコーディネーターに、林カさん(九州大学ほか非常勤講師)、浅野健二さん(同志社大学教授)、北岡秀晃さん(弁護士)、山田悦子さん(えん罪甲山事件被害者)、浅野詠子さん(奈良新聞記者)の5人がバネリストとして話した。
 5人は、「表現の自由」について「何でも許されるものではない」との共通認識のうえで、①これまでの経験をとおして被害に遭った場合の対処の仕方②ネット上での人権侵害を許さない法の整備などについて、それぞれの立場からネット掲示板への差別落書きについて批判した。
 また、差別を商うかのような悪質な掲示板で知られる○○チャンネルについては、表現の自由を楯に、部落問題をはじめとする差別書き込みは削除しようとせず、暴力団関係の書き込みは削除している実態が明らかになった。


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