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狙いは対立
憎悪や反発生む落書
「私は同和 職員を減らせ」と

「解放新聞」(2004.09.13-2185)

 

 【東京支局】差別事件があとをたたない状況がつづく東京で、今度は大田区本庁舎7階男子トイレのなかに黒ボールペン「私は同和」「職員を減らせ」という差別落書が5月下旬に発見された。

大田区本庁舎で

 今回の大田区での差別落書は、①区民などが多く来庁する本庁舎で起きたこと②「私は同和」「職員を減らせ」という内容から、あたかも部落出身者が区役所にクレームをつけている形の差別落書であること、などから、これまでの差別落蓄などを発見した場合の処置「確認(写真撮影)―消去―報告」でいいのかと品川支部で論議された。
 結果、この差別落書事件を区民や職員に知らせ、大田区の人権問題へのとりくみを大きく主張する契機にしようという結論になり、支部は区と話し合いをもった。

区が見解示し啓発

 この差別落書の特徴は、区民や職員と部落出身者を対立させていること。その結果、区民や職員に「同和地区の人間は……」という憎悪や反発を抱かせ、区民の同和対策のとりくみに消極的な対応、見直し論議をはじめるきっかけにもなりかねない差別事件である。
 支部は、大田区にたいして、「今回の差別落書は大田区の同和対策にたいする挑戦ではないか」と訴え、来庁者や職員へ、差別落書の経過と区の見解を示す掲示や庁内報の発行を求めた。
 現在、大田区庁舎の7階トイレに区の「差別落書について」という掲示がおこなわれている。また、近く庁内報などで全職員に今回の差別落書の経過と区の見解が明らかにされる予定となっている。


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