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見逃され放置され
「エタを殺せ エタは社会の害虫だ」
国道55号綿で差別落書あいつぐ

「解放新聞」(2004.12.06-2197)

 

 【高知支局】「エタを殺せ エタは社会の害虫だ」と、10月7日、香美郡夜須町手結山の住吉海岸の公衆トイレで差別落書が発見された。

高知県夜須町で

 見つかった差別落書は、横35センチ、縦20センチの範囲に黒色油性マジックで「このままでは日本は死ぬ エタを殺せ エタは社会の害虫だ」と書かれていた。
 町・教育長や教育委員会の職員らが確認し町長、助役に報告。立合した赤岡警察署が現場検証後、スプレーで消去した。
 定期的にトイレを清掃をしている清掃員によると、「落書は7月上旬頃からあり、『差別落書』という認識はあったものの、それを通報するまでにいたらなかった」と、町の『差別事象概要報告書』でのべている。差別落書は、3か月余り見逃され、放置された。確認されたのは前日の6日、秋の遠足の下見にきた隣市の小学校人権教育主任らの通報によるもの。
 夜須町では、2000年3月にも「四国のみち」休憩所の男子トイレで「エタエタコエタ ナニクテコエタ…」という差別落書が発見されている。また同じ年の12月には、南国市の高知空港(現・高知龍馬空港)の「みどりの広場」の男子トイレで「エタはウジ虫社会の害虫だ エタをこのままにすれば日本は死ぬ」という差別落書が発見されている。
 さらに1998年12月、2日間にわたり県の駐車場で、2004年7月には赤岡町で(2182号で既報)で、それぞれ差別落書が見つかっている。

表現や筆跡から
同-人の犯行か

 県連では、これらの差別落書が、表現や筆跡が大変よく似ており、同一犯ではないかと推測している。ちなみに夜須町、赤岡町、南国市は隣接し、高知市に向けて国道55号線、約23キロメートルの海岸線でつづいている。


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