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女性部の諸活動を強化し
鳥取全女を成功させよう
「解放新聞」(2004.12.13-2198)

 

 部落解放第50回全国女性集会を来年1月15・16日の2日間、鳥取県、鳥取市内で1700人規模でひらく。
 今回、全国女性集会の全体集会で、参加者一人ひとりが記入する被差別部落女性アンケート調査をおこなうことが、全国女性対策部長・女性部長会議で確認された。昨年「国連女性差別撤廃委員会」から、次回日本政府報告書にマイノリティ女性の統計を報告するよう勧告が出された。私たちは、この勧告を活かすためにも、被差別部落女性の実態が報告できるように、調査をすすめていかなければならない。
 実態調査をおこなうには、項目・経費などいろいろな問題を整理していかなければならない。まず、準備段階としてアンケート調査をすすめていくことにした。
 集会当日、参加者がスムーズに記入できるようにと、現在、各都府県連で創意工夫した事前のとりくみがおこなわれている。アンケート調査の内容は、仕事や健康・女性にたいする暴力など、7項目、62問で構成している。

 アンケート調査後は、データを集計・分析し、実態調査に向けた検討・論議を深め、いろいろな意見を出し合い、私たちみずからの手で、実態調査に向けたとりくみを一歩一歩着実にすすめていく。
 また、施策を推進し具体化していくための体制づくりにもとりくんでいく必要がある。同時に、日本政府に被差別部落女性をはじめ、マイノリティ女性の実能義査をおこなうよう強く迫っていかなければならない。
 また、「国連女性差別撤廃委員会」から女性差別にたいする救済制度についても今の「人権擁護法案」では不十分であり、女性差別撤廃にとりくめるよう「パリ原則」に沿った救済機関が設置されるべきだとの勧告も出された。今後は、差別禁止法なビ法整備の確立とともに「パリ原則」にもとづいた、真に独立性、実効性のある「人権侵害救済法」制定に向け、世界の女性と協働・連帯したとりくみをすすめていかなければならない。

 今日の情勢をみたとき、小泉首相のもとで「聖域なき構造改革」や「三位一体改革」によって企業の倒産やリストラをはじめ、社会的弱者に「痛み」を一方的に強いる施策がすすめられている。
 一方、人権とは、「人間が人間らしく誇りを持って幸せに生きる権利」である。お年寄りや障害者、子どもたちが、地域のなかで安心して暮していけるまちづくりを創造していく部落解放運動が求められている。
 そのためには、なによりも、女性部活動に誰もが参加したいと思える魅力ある女性部づくりを中心にした組織強化をはじめ、各都府県連・各支部で、女性のあらゆる場での参画と次代を担う人材育成・力量を身につけていくことが求められている。また、女性部活動の中では、ジェンダーフリーや複合差別にもしっかり視点を置いたとりくみをすすめることも大切である。
 第50回全国女性集会は、こうした多くの課題をはじめ、狭山の闘いや差別事件のとりくみなど、地域での実践をもとに論議を深め、活発な意見を出し合い、集会を大きく成功させていこう。


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