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部落問題資料室
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主張

 

統一自治体選挙闘争
へ全力をつくそう
「解放新聞」(2007.04.02-2313)

 いよいよ統一自治体選挙の本番である。第64回全国大会でも確認したように、都府県連・支部での選挙闘争をさらに強化し、組織内候補の必勝はもちろんのこと、推薦・支持候補の当選に向けて全力をあげよう。
 昨年の部落解放連動をめぐる一連の不祥事は、全国水平社創立以来の最大の危機であるとして、われわれは、組織と運動の社会的信頼の回復と再生をかちとるために、「組織総点検・改革」運動を全国的にとりくんできた。中央本部と都府県連・支部との双方向の意見交換のなかで、組織運営の問題点や行政依存体質の克服、財政確立と人材育成など多くの課題が取り上げられてきた。
 また、この不祥事を口実とした同和行政や人権行政の後退を許すことなく、あらためて同和行政の推進、人権行政の確立に向けて行政闘争を強化していくことを確認してきた。

 小泉政権の後に誕生した安倍政権は、多くの反対の声を無視して「教育基本法」改悪、防衛庁の「省」昇格を強行した。「愛国心」の強制と自衛隊の軍隊化は、安倍政権がめざす「美しい国」づくり、「戦争のできる国」づくりに向けたものであり、「国民投票法」の制定によって憲法改悪にまで突きすすもうとしている。さらに二従軍慰安婦問題」での謝罪を表明した「河野談話」見直しなど、戦前回帰の傾向をいっそう深めている。一方で「人権侵害救済法」制定では、政府案である「人権擁護法案」さえ国会に上程されていない。また自民党に設置されている人権問題等調査会の会長人事も遅遅としてすすんでいない。その上、柳澤厚労大臣の「女性は産む機械」発言や伊吹文科大臣の「人権メタポリック」発言を擁護するなど、安倍政権の本質が国権主義、反人権主義であることが明らかになっている。
 こうした政治状況の変革を実現するためにも、まず自治体選挙で組織内候補をはじめ推薦・支持候補の当選に向けて全力をあげなければならない。

 この間の不祥事問題で、差別意識にもとづく不当な一般化によって部落解放運動にたいする大きな逆風が吹いている。組織内候補は、この逆境のなかできびしい選挙戦を闘わなければならない。しかし、安倍政権のもとですすむ格差拡大社会が生み出す社会的不満や不安、ひずみが差別を強化し、差別社会を固定化して、多くの差別事件を現出させており、人権や平和を守るとりくみはますます重要になっている。
 部落解放運動は、地域での人権と平和の確立、教育や福祉をすすめるとりくみを推進してきた。とくに組織内議員の活動は、地域での要求を実現していくために大きな役割を果たしている。きびしい選挙戦のなかで、これまでの成果と、これからの部落解放運動の役割を十分に訴えていこう。選挙闘争もまた重要な部落解放連動の社会的信頼の回復、再生のとりくみである。
 それぞれの地域で、統一自治体選挙を全力でとりくみ、部落解放運動再生と発展に向け、組織内候補はもとより、すべての推薦・支持候補の勝利をかちとろう。

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