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部落問題資料室
NEWS & 主張
差別落書がまたも
5色のラッカーで「賤称語」が
ハイキングコースの20か所で
「解放新聞」(2007.10.08-2339)

 【和歌山支局】和歌山県と大阪府の県境のハイキングコースで、エタ・ヒニンなどの「賤称語」を5色のスプレーラッカーを使って書いた差別落書が多数見つかった。

 発見したのは那賀振興局職員で、6月13日午後、廃棄物不法投棄のパトロール中に泉南市と紀の川市の県境付近で発見。その後の調査で差別落書は、梵天山の展望台の床をはじめ案内看板や立木、石など20か所で確認した。
  県連、大阪府連をはじめ、和歌山県、岩出市、紀の川市、大阪府、泉南市がとりくみをすすめ、7月24日には合同会議(あいぴあ泉南で)をひらき、各とりくみを報告した。
  そのなかで、同様の差別落書事件が過去3回あったことや、その方法や書かれている内容がきわめて類似していることなどが報告された。とくに3年前には、和歌山市と阪南市を通る紀泉高原ハイキングコースで同様の差別落書が発見され、とりくみをおこなった経過(2243号、関連2153号既報)がある。
  また、今回の差別落書は、登山口付近を管理しているNPOの担当者が5月25日に差別落書の存在に気づいていたにもかかわらず、報告されていなかったことなど、人権意識の低さも明らかになった。
  合同会議では、今回の差別落書事件を受けて和歌山県と大阪府をはじめ、各市町村が連携し、今後のとりくみをすすめていくことと、ハイキングコース利用者に差別落書事件の事実を明らかにすることと、再犯の可能性があることから犯人に結びつく情報提供をよぴかける方向ですすめることになった。
  県連は、こうした差別落書にたいして、行政や地域での啓発の強化、行政間をこえたとりくみの連携、差別落書発生時の速やかな報告と、それを受けた行政や関係者による機敏なとりくみが要求されるとし、「差別事件発生時の報告マニアル」などを市民に浸透させ、発見・報告・とりくみ、場合によっては犯人の特定、さらに市民にたいする事実の報告をおこない、差別事件を根絶したい、とのべた。

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