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部落問題資料室
NEWS & 主張
公正採用選考の確率へ
違反、疑いの事業所181社

「解放新聞」(2008.08.11-2382)

都教委調査で
  【東京支局】公正採用選考の確立と差別につながる採用選考の根絶をと、08年度第1回「進路保障会議」を7月3日、産業貿易センターでひらき、昨年作成された「就職を希望する高校生の皆さん」と題する生徒用冊子の活用を充実させる要望がだされるとともに、東京労働局からは、面接時で「本籍・出身地」にかかわる違反事例が4件あったことが報告された。

進路保障会議で報告と意見交換
  会議には、都連をはじめ都教委、産業労働局、生活文化局、東京労働局、都同教が出席した。
  都教委からは、07年度「都立高等学校における就職希望者生徒の進路に関する実態調査の結果」について、調査項目の①早期選考②面接における就職差別につながる質問③健康診断④作文⑤統一応募用紙以外の書類の提出、を合わせると「違反または疑いの指摘があった事業所数」は181社あったことが報告された。
  また、6月に「公正な採用選考に向けて」のリーフレットを都立学校全教職員に配布、「就職を希望する高校生の皆さん」と題する生徒向けパンフレットを全都立高校にインターネットのメール便で配布したことも報告された。
  東京労働局からは、「新規高等学校卒業予定者の採用選考等に係る不適正項目別事実確認状況」が報告され、実数で94事業所の統一用紙違反が確認され、是正指導をおこなったことが報告された。
  違反事例には面接で「本籍・出身地・家族構成・保護者の職業などを聞いた」事例など「本籍・出身地」に係る事例が4件あり、東京労働局が「推進員を選任し、人権問題の研修実施」など是正指導をしたが、今後も、こうした事例を根絶することが重要な課題として残った。
  各局の報告のあと、都連、都同教から、「就職を希望する高校生の皆さん」の冊子を活用して、生徒一人ひとりが就職差別をはね返し、みずからの人権を守れるようにとりくんでほしとの意見が出された。
  都連は、同会議が長年のとりくみで、学校・都教委・労働局間の統一用紙違反の通報、調査、企業指導の仕組みが機能し、定着したことは大きな成果、ひきつづき進路保障のとりくみを前進させよう、と訴えた。


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