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部落問題資料室
NEWS & 主張
3通の脅迫ハガキを公表
立花町連続差別ハガキ事件で

「解放新聞」(2009.04.13-2414)

 【福岡支局】「いつまで同和同和と言っているんですか…」「背中に注意!」と、脅迫の差別ハガキが。県連人権対策部(福永謙二・担当執行委員)が2月19日にひらいた第3回県委員会で、「立花町連続差別ハガキ事件」(2311号、2342号、2412号などで掲載)に関して07年12月12日付けで町役場とKさんにそれぞれ1通、今年の1月21日付けでKさんに1通、計3通のハガキが送りつけられていたことを明らかにした。03年12月から07年8月までに41通が送りつけられている。

文面は脅迫そのもの
「救済法」の早期制定へ

 県委員会では、組坂幸喜・筑後地協書記長が、これまでこの3通を公にしなかった理由を「地元の対策会議の判断や警察の捜査の関係もあり伏せてきた」と報告し、「今回のハガキはいっそうエスカレートした脅迫であり、許しがたい行為。強い憤りをもって公表に踏み切った」と地元の怒りと心情を訴えた。
  同地協は、今回を機に地元対策本部の機能強化と連携をはかる。また、県委員会でも、部落差別事件の典型として全国で問題を共有化してきているなかでの再犯だけに、県連の総力をあげて犯人の特定にとりくむことを確認した。

卑劣な犯人に憤り
  連続差別ハガキ事件は、5年間で44通ものハガキを送りつけてきたもので、執拗・陰湿さや、ここまで手の込んだ手法をとる必要があるのかと驚かされる。しかし、断じて許せないのは、ハガキという特定の方法で、部落差別の感情を、町役場や1個人にぶつけ、いまでは脅迫の内容にエスカレートしていることである。そして、この事件は人を踏みにじり排除しようとする「人権侵害」そのものであり、この事件ほど「人権侵害救済法」制定の必要性を感じる事件はない、と県連では訴えている。
  今回のハガキ事件で、KさんやKさんの家族の思いはいかなるものなのか、またKさんを支え続けてきた地元の人たちの落胆ははかりしれない。犯人の早期発見が急がれる。

公表した3通のハガキ
▽07年12月12日付け
① 町役場に送られてきたハガキは、「いつまで同和同和と言っているんですか。日常生活で苦しんでいる町民はたくさんいますよ。合併もできないようになりますよ 町長さん 町民一同」と書かれていた。
② Kさんに送られてきたハガキには「死」の文字が写し出されていた。文字は手の込んだ手法で周りを黒く塗ることで「死」の文字を浮かびあがらせている。ハガキ上部には「コレガサイゴノハガキ」と記されていた。
▽09年1月21日付け
③ Kさんに送りつけられたハガキも手の込んだ手法で「背中に注意!」と書かれていた。


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