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部落問題資料室
NEWS & 主張
実名書き「部落民児童」と
長野市内県立施設の差別落書で

「解放新聞」(2011.02.28-2508)

 【長野支局】「部落民児童」と名指しの悪質な差別落書が、長野市内の県立施設内トイレで見つかった。県連は、部落を暴きさげすむ内容の差別落書事件であり、関係機関へ働きかけ、部落差別をなくす教育・啓発の徹底を 求めていくとしている。

教育・啓発の徹底を求める
  この差別落書事件は、2010年11月7日15時10分ごろ、長野市内の県立公的施設内の女子トイレの個室ドア内側に、高さ165センチほどの位置に、ヨコ20センチ×タテ15センチ程度内に7行にわたって油性マジックで書かれていたもの。発見したのは施設スタッフで、翌8日に長野県企画部人権・男女参画課に報告があり明らかになった。
  落書は、かなりの乱筆で判読不明の文字が多いものの、「部落民児童」とあり、そのあとに姓名、父母の名前、電話番号、住所、そして「下品、下等、下族、下賤、部落民」などの文字が読み取れ、部落であることを暴き卑劣にさげすんでいる内容が確認できる。
  同施設は、落書が発見されたトイレについては、12時30分、14時30分頃に清掃に入ったがそのさいには気づかず、そして当日は団体での訪問はなく個人での来館だけだった、と報告した。
  県人権・男女参画課は、落書にある個人は確認していないが、住所(県外)が実在することから、関係機関や落書にある住所地の行政にたいして、情報提供するとともに、差別落書の事実を周知し、差別解消に向けた教育・啓発の推進を要請。また、県が主催する人権関係の研修会などで部落問題についての啓発を実施していくとのべた。
  県連も、陰湿・悪質な差別事件であることから、県をはじめ各市町村行政に部落差別をなくす教育・啓発の徹底を求めていく。


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