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部落問題資料室
NEWS & 主張
ネット上の差別、人権侵害の防止策を求める
鳥取県智頭町の研究集会で

「解放新聞」(2011.05.23-2519)

ネット版部落地名総鑑「鳥取県内の同和地区」マップ問題で
 【鳥取支局】「鳥取ループ」が「鳥取県内の同和地区(被差別部落)」という題名のマップをインターネット上に流したことにたいして、2月27日、智頭町でひらいた第38回部落解放智頭町研究集会で「人権侵害救済法」の早期制定とインターネット上における差別・人権侵害の防止を求める要請を決議し、内閣総理大臣をはじめ法務大臣、衆参議長にたいして国会で取り上げ、人権確立のための対策を講じるよう強く要請する。一方、グーグル社にたいしては、「グーグル・マップ」における人権上不適切な情報の削除を求める要請をおこなった。
 インターネット版部落地名総鑑といわれる今回の「鳥取県内の同和地区」マップは、部落差別が存在するなかで、部落の所在地を流すという行為は部落差別そのもの。発覚後、当該の自治体らが法務局へ削除要請をしたが、いまだに削除されないことから、「部落差別が野放し状態にされ、新たな差別を発生させる可能性がある」とし、早急な対策が急務との観点から今回の決議、要請となった。
 内容は、インターネット上における差別・人権侵害を禁止する措置を講じること、「人権侵害救済法」の早期制定など4項目を要請する。
 またグーグル社にたいしては、当該マップの説明文に「鳥取県も公認の差別対象地域です」「この近くに住むと就職や結婚を断られたりする」「この付近の出身と分かると商売での取引も敬遠される」などの記述があるが、明らかな偏見、差別であるとし、これは閲覧者に差別心や偏見を与えることから、差別を助長する行為となり、当該地域の住民の人格権を著しく侵害する行為であり即刻削除すべき、と強く要請した。

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