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部落問題資料室
NEWS & 主張
NHKのテレビ番組の「鶴瓶の家族に乾杯」
本願寺派との協議会で
『過去帳』開示のようすが放送された問題で
本山としての回答約束

「解放新聞」(2012.10.29-2591)

教団全体のとりくみの不十分さがひきおこした責任を明確にし

これまでの内実が問われるものだと
  NHKのテレビ番組「鶴瓶の家族に乾杯」(5月7日放送)で、ある俳優のルーツ探しを、浄土真宗本願寺派の寺院を訪ね、「過去帳」を手がかりにしようとし、閲覧を求め、寺院が「これが過去帳」といって明治年間の「門徒明細簿」や「門徒戸数控」を開示するようすが放送された(2582号既報)。この問題で、10月5日午後、広島市内の浄土真宗本願寺派本願寺広島別院で浄土真宗本願寺派(西本願寺)との協議会をもち、「本願寺派の見解」をもとに意見交換をした。
  「見解」では、テレビ放映により、「「寺院に行けば 『過去帳』が閲覧でき、情報を得ることができると視聴者に思わせた責任は大きく、今回の放送が与えた影響は少なくありません」とのご指摘については、まったく弁明の余地がございません」とし、これまで宗派としてとりくんできた部落解放への内実が問われるものであることを示した。
  部落解放同盟からは、なぜ今回の問題がおきたのかの分析からはじめ、総点検をおこなう必要があることを指摘。差別の現実と向き合うなかで、教団全体の課題としてとりくみをすすめるよう求めた。
  本願寺派からは、教団全体のとりくみの不十分さがひきおこしたもので、教団としての責任を明確にし、教義を中心に考え、深く掘りさげる必要があるとの方向性をあらためて明らかにした。
  協議会では、今回だされた指摘や課題をふまえ、まとめの文書を提出すること。そのさい、教団として、どう部落問題に立ち向かうのかを明らかにするよう求め、本願寺派からは、たんなる『過去帳』開示の問題としてのとらえかたでは本当の解決にはならず、きょうの意見をうけとめ、本山としての回答をさせていただく、と決意表明があった。
  出席したのは、部落解放同盟から松岡書記長、西島財務委員長、広島県連の小森龍邦・顧問、川崎卓志・執行委員長、広中恵美子、冨中豊彦、山下真澄、岡田英治の各執行副委員長、政平智春・書記長など30人。本願寺派からは、後藤壽邦・総務、中尾史峰・統合企画室長、安部恵証・安芸教区過去帳又はこれに類する帳簿の開示問題に関する委員会委員長(安芸教区教務所長)など17人。

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