新年のご挨拶

差別と戦争に反対し、社会連帯を実現する
部落解放運動を大きく前進させよう

 

 新たな年を迎えるにあたり、部落解放同盟に結集する全国の同盟員と兄弟姉妹の皆さんの献身的な活動にあらためて敬意を表します。また、日頃より部落解放運動の取り組みに連帯・共闘をすすめていただいている皆様方に心より感謝申し上げます。

 昨年の参議院選挙での与党過半数割れという結果により、石破政権が退陣し、高市政権が発足しました。高市政権は、公明党の連立離脱後、新たに日本維新の会との連立合意のもと、これまで以上に憲法を改悪し、「戦争をする国」づくりがすすめようとしています。

 国際社会でも、ロシアによるウクライナ侵略戦争の長期化、停戦合意後も続く、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区に対する空爆などの戦闘行為など、対立と分断が恒常化しています。また、新自由主義政策のもとで放置されてきた貧困や格差、差別の問題も深刻です。

 EU諸国や英国では荒廃した社会情況を背景に、移民排斥や民族対立などが激化し、差別排外主義が台頭し、大きな政治勢力になっています。日本社会のなかでも、参議院選挙結果のように、ヘイトスピーチや、インターネット上での部落差別情報の拡散と、差別や暴力を公然と扇動する勢力が若い世代を中心に支持を拡大している危機的な情況でもあります。

 私たちは、こうした部落差別情報の削除に向けて、「情報流通プラットホーム対処法」を最大限に活用し、実効性高をめていかなければなりません。また、鳥取ループ・示現舎に対する裁判闘争でのさいたま地裁での勝利判決に続き、大阪・新潟での裁判闘争の勝利に向けて、支援活動を強めていきましょう。さらに「全国部落調査」復刻版裁判でも、出版差し止めが認められなかった県連の代表を原告として、昨年12月に東京地裁に第2次提訴をおこないました。実質的に「差別されない権利」を認めた東京高裁判決の成果を活かし、第2次提訴の闘いにも断固勝利しなければなりません。

 また、包括的差別禁止法や人権救済機関(国内人権機関)が存在しないなかで、確信犯的な差別言動に対抗していくには裁判闘争しか有効な手段がないことを広く世論に訴えていくことが必要です。しかも、国内人権機関の設置は、国連女性差別撤廃委員会や人種差別撤廃委員会など多くの国連人権条約関係委員会から勧告を受けています。超党派での活動を活性化させながら、国内人権委員会の設置を一日も早く実現していきましょう。

 狭山再審に向けた闘いでは、昨年3月11日に石川一雄さんが急逝されました。
 無実を訴えて62年間、石川さんの無念をしっかりと胸に刻み、再審勝利まで全力で闘い抜かなければなりません。昨年4月に、石川早智子さんを請求人として、第4次再審を申し立てました。今後とも、検察官の引き延ばしと妨害を許さず、事実調べの実現と再審開始に向けて、各地での集会や学習会をはじめ新100万人署名活動を強化しましょう。また、「再審法」改正も重要な課題です。法制審議会による妨害をはねのけ、超党派議連提出の改正案の成立に向けて署名活動をすすめましょう。

 新たな年も、このように重要な闘いに全力で取り組んでいかなければなりません。国内外で差別排外主義が強まっている時代情況のなかで、部落解放運動の果たす役割は、ますます重要になっています。

 人権と平和の確立、社会連帯の実現にむけた部落解放運動の確かな展望を切り拓き、勝利の年にするためにともに奮闘しましょう。

2026年1月

部落解放同盟中央本部
執行委員長 西島 藤彦

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