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新年のご挨拶

新年のメッセージ

部落解放同盟中央本部
執行委員長 組坂繁之

 激動の21世紀の幕開けとなった2001年が終わり、2002年を迎えました。昨年は、9月11日の米・ニューヨークでの「無差別テロ」攻撃、その後の米国を中心にしたアフガンにたいする「報復戦争」に象徴されるように、人権・平和・環境へ向かうべき21世紀が、再び「戦争と人権抑圧」の時代に引き戻された感があります。
 国内でも、不況が長期化するなかで、部落民の生活、仕事が破壊されました。失業者も増大し、国民のフラストレーションは高まり、侵略戦争を正当化することで「日本人の誇り」を取り戻そうとしたり、外国人労働者などへの公然たる排外主義的言動が多くの支持を取り付けるなど、昔の「いつかきた道」を紡佛とざせ有事態が、数多く引き起こされています。昨年、小泉首相は、米国を支持し、「テロ特措法」を制定し、自衛隊の海外派兵を強行しました。また、「国民総背番号制」の導入など、日常的な管理支配体制の強化とあいまって、戦争ができる国家体制作りをめざしています。
 こうしたなかで、私たち部落解放同盟がどのような闘いを展開するのかということが、多くの心ある人たちの関心を、これほど集めている時代はないでしょう。
 私たちは、平和なくして人権なし、戦争は最大の人権侵害、という故松本浩一郎委員長が指摘した立場をさらに鮮明にしていくことが必要です。そのためにも、私たち自身の課題である「同和」行政の発展・継続とともに、大きく人権の立場から、人権教育・啓発の基本計画の策定、実効ある人権救済機関の設置を、多くの人びと、とりわけ被差別者や人権NGOの仲間とともに闘うことが重要です。また、反差別共同闘争を生み出してきた狭山再審の闘いも、大きな山場を迎えており、「一人は万人のために、万人は一人のために」の精神を堅持しながら、草の根のとりくみを各地で展開しましょう。
 ときあたかも、本年は全国水平社創立80周年を迎えます。水平社宣言の原点に立ち返り、自力自闘、「人間性の原理に覚醒し人類最高の完成に向かって突進」することを年頭に誓い合いましょう。

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