新年のご挨拶

部落解放同盟中央本部
中央執行委員長
組坂繁之

 昨年の衆議院総選挙では、松本龍副委員長の7選をかちとるとともに、歴史的な政権交代が実現しました。これまでの自民党政権では、とりわけ小泉政権以降、弱者切り捨ての「構造改革」路線のもとで、格差社会がすすみ、ワーキング・プア問題、非正規雇用者のリストラ、新卒の内定取り消し、中小企業の倒産など、働く者、働きたい者の貧困化が大きな社会問題になってきました。
 さらに、私たちのいのちや生活が脅かされる中で、いまだに社会不安が増大するなど、人権が軽視される社会情況を反映して、土地差別調査事件やインターネットでの差別書き込み、戸籍不正取得と悪質な身元調査など、部落差別や在日朝鮮・韓国人などへの差別事件が多発しています。
 私たちは、民主党を中心にした政権のもとで、これまで徹底的に破壊されてきた雇用、生活や福祉の課題をはじめ、人権や平和の確立にむけた取り組みをさらに強めていかなければなりません。
 とくに、人権侵害被害の救済制度である「人権侵害救済法」早期制定をはじめ、差別撤廃と人権の法制度確立にむけた取り組みを大きく前進させ、差別が放置され、人権が侵害される社会を変革していくことがいまこそ求められています。さらに部落差別によるえん罪である狭山第3次再審の実現にむけた闘い、差別糾弾闘争や反差別共同闘争の取り組みも重要です。狭山再審の闘いでは、昨年12月の3者協議で、東京高裁の門野博裁判長が「殺害現場」の捜査書類や取り調べメモなどについて証拠開示を東京高検に勧告しました。こうした闘いの成果を積み上げ、本年こそ、石川一雄さんの無実をかちとるために全力をあげていきたいと思います。また、「人権教育・啓発推進法」の積極的活用や人権のまちづくり運動の推進などの課題も重要です。
 そして何よりも、本年7月の参議院選挙闘争では、松岡とおる中央書記長の2選をかちとるために全国の兄弟姉妹と仲間に「松岡必勝」を訴えきり、勝利をかちとらなければなりません。松岡とおる2選の闘いは、部落解放運動のみならずマイノリティ運動の前進のためにも、部落解放運動が大きな責任をもって闘い抜き、必ず勝利をしなければならない闘いです。
 本年も、多くの皆様方のご支援をいただきながら、人権・平和・環境を基軸とした政治の変革を確固としたものとするために、参議院選挙での松岡とおる2選をはじめ、部落解放運動の大きな前進をかちとるために、ともに奮闘しましょう。

 

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