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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2107号/03.02.17
 アメリカがイラク攻撃を国連を使って合法化しながらするのかどうかの瀬戸際にきている。国連安保理事会でアメリカのパウエル国務長官は、イラクが大量破壊兵器の国連査察を妨害し、兵器を隠しているという状況証拠をあげた
▼これは、なかなか腰を上げないフランスやドイツ、ロシアにたいして、イラクが「推定有罪」であることを示そうとするものだ。この十五日には、査察団の報告がおこなわれる予定であり、緊迫した状況がつづくことになる
▼国連を舞台にしたこの攻防、単純化していえばこうなる
▼同じクラスのイラク君、北朝鮮君は日頃からアメリカ君とは仲がよくなかった。これを長年恨みに思ってきたアメリカ君は、この二人は悪の大将、大量の武器を作って隠しもって、みんなを攻めようとしている、と突然、演説しだした。びっくりしたのが、指名された二人。もともと、武器をいっぱいもって、クラス中の人たちを対象に好き放題しているのが、アメリカ君だからだ。たしかに、自分たちはアメリカ君に交わろうとは思わないが、そんな疑或を理由に仲間外れを正当化するのはおかしい
▼自分がするときはよくて、他の人がするのは悪い、というのはダブルスタンダードという。だったら、武器を世界中からなくせばいいのだ。戦争をしなければいいのだ
▼戦争をなくすために戦争をするのだ、とアメリカはまたまた強弁するのだろうか。

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