pagetop
部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2195号/04.11.22

続・あした天気になあれ
人間ってええなあ。
生きるっておもしろいなあ

松村 智広 著  解放出版社(定価1500円)

書籍画像 部落差別を直接訴えられても「過去の問題」「心の持ちよう」と強弁して責任放棄する知事がい
る。部落差別に目を背けて解放連動への憎悪を煽る出版社がある。とくに「特別措置法」失効後、「部落差別はない(ことになっている)」という差別者の論理が一部に広まりはじめている。
 日本だけではない。世界的にも、グローバル化のもと、「差別はない」ように装って差別を放置・拡大し、被差別者の「あきらめ」を強いる社会形式がすすんでいる。
 私たちの闘いの出発点は、やはり差別の現実を認識することにある。
 本書は、中学校教員である解放運動活動家が、講演先や学校現場などでえた最近の体験を多数紹介し、部落差別の現在像や反差別の生き方を盛りこんだ1冊。中学生の作文も入れた短編「子どもが親を変える」からは、「血が汚れる」―「部落の人は集団で押しかけてくる」―「部落の人は税金を払わなくていいらしい」といった部落差別意識の諸相の関係も読みとれる。認識と生き方を磨く書だ。  (K・S)

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定 価:1部 8頁 115円/特別号(年1回 12頁 180円)
年ぎめ:1部(月3回発行)4320円(含特別号/送料別)
送 料: 年 1554円(1部購読の場合)