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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2154号/04.01.26
 陸上自衛隊の先遣隊がついにイラクに入った。A紙は防衛庁での隊旗授与式を写真掲載した。少女が派兵隊員の姿を携帯で撮影している写真だ。おそらく、彼女の父親が派兵されるのだろう。緊張感との対比がおもしろい
▼しかし、写真のうまさばかりをほめるわけにはいかない。自衛隊はイラクでの人的貢献を前面に出すが、実際はそれだけですまない。米英の占領政策に抵抗する人びとを武力によって排除、殺害することになる。逆のことが起こることも明白だ。自国を守る
ことを建前にしてきた自衛隊が、他国民に銃口を向けるのだ
▼この国会は歴史に残るターニングポイントになるだろうとは、ある夕刊紙の大見出し。確かにそう感じる。与野党の対決も自衛隊派兵をめぐるものになる
▼小泉首相は施政方針演説でイラクへの「支援」を前面に打ち出した。これは、与野党の対立―参議院選挙をにらんでのもの。自国のことのみに専念して他国を無視してはならないとの憲法前文を引用し、「名誉ある地位を占めたい」と同様の引用で締めくくるもの
▼しかし、その憲法前文に「恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあることを意識的に隠している
▼国会の中に、この精神を持つ人びとをさらにふやさねばならない。

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