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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2159号/04.03.01
 日本の伝統たる相撲では、神聖な土俵に女性を上げないと相撲協会はしている。大相撲春場所(大阪)が今年も始まるが、太田房江・大阪府知事が土俵に上がれるかどうか
▼相撲協会は女性差別との抗議の声に土俵際まで追いつめられているが、協会のいうとおりと支持する女性の声もあり、今年もどうなるか微妙
▼この太田知事を土俵ならぬ大阪城ホールのリングにあげたのがプロレス。当日はジュニアヘビー級のトーナメント戦があったが、その開会宣言を太田知事がおこなった
▼太田知事は「プロレスは男女共同参画のスポーツ」と上機嫌だったという。新聞の見出しは「プロレスは平等」
▼「人種差別撤廃条約」も平等を謳ったもの。日本政府も保留事項もあるがこれを批准した。これに沿った国内法を制定し、一番遵守すべきなのは法務省だ。ところがこの法務省が「不法滞在外国人情報」をウェプ上から直接記入できる窓口を開設した
▼「違反者と思われる人」の国籍、名前、人数などの個人情報を提供することをよびかけている。通報動機には「近所迷惑」「不安」などの理由も加えられている
▼外国人への不安、嫌悪、排外の感情を煽り、民間から情報を集め取り締まりを強化しようとするもので、総監視社会づくりの一環でもある。これは条約にも違反する行為
▼さきのプロレスのように、内外人平等という見出しが新開におどる日はいつ来るのか。

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