pagetop
部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2212号/05.3.28

教育と国家

高橋 哲哉 著  講談社現代新書(定価720円)

書籍画像 教育基本法改悪の動きは、東京都の「国旗・国歌」強制や愛国心論議など、加速の一途をたどっている。哲学者による本著は、愛国心教育や「日の丸・君が代」強制、伝統文化の尊重、ジェンダーバッシングなどの事象について、歴史的な事例や政治家の発言などをもちいて分析し、理路整然と論議を展開する。各章ごとに論点が整理され、明快な文章で一気に読めた。第5章「日の丸・君が代の強制」で、そもそも入学式、卒業式が儀式である必然性もないとの考察が印象深かった。
 著者も「教育の問題は、実は学校関係者、当事者だけの問題ではない。子どもたちがどのような教育を受けるかは、将来のこの国と社会の行方を左右する高度に公共的(パブリック)な問題」だとのべているが、いまだからこそ、一人の市民としてこの問題を考えることが必要なのではないか。
 人権・同和教育の構築、人権文化の創造、みずからの生き方を語ることのできる社会を標榜する私たちに、本著は多くの示唆を与えてくれるだろう。   (謙)

「解放新聞」購読の申し込み先
解放新聞社 大阪市港区波除4丁目1-37 TEL 06-6581-8516/FAX 06-6581-8517
定価:1部 8頁 90円/年ぎめ1部 4320円(送料別)
送料:年 1968円(1部購読の場合。それ以外はお問い合わせください。)