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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2221号/05.06.06

働くということ
グローバル化と労働の新しい意味

ロナルド・ドーア 著  石塚 雅彦 訳  中公新書(定価700円)

書籍画像 本書によると、アメリカやイギリスなど欧米諸国をはじめ、日本でも近年、平均労働時間が増えているという。たとえば、週60時間以上働く人は、95年の15%から02年には21%に増えた。この背景には、長引く不況によるリストラも無視できないが、おもな要因は競争の激化とそれにともなう経営上の優先順位、雇用慣行の変化があるという。つまり、小泉首相による弱者切り捨ての「改革」が競争を激化させ、経営者は労働者の待遇改善より株価維持、年功制度より業績給を導入するなど、競争に生き残ることに苦心する。グローバル経済は、ますます不平等社会を拡大させている。
 業績給、つまり成果主義のなか、働くことにやりがいを覚え、生活の時間を割いてまで仕事をする人が増えた裏側には、リストラにあった人はもちろん、就労の機会も与えられない人や不安定な就労で生活を送っている人がどれだけ多いか。
 本書は、世界がグローバル化するなか、労働について新しい意味を模索する。これから働く人にぜひ。   (謙)

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