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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2223号/05.06.20

『靖国問題』

高橋 哲哉 著  ちくま新書(定価720円)

書籍画像 この春、中学を卒業した娘が「君が代」の斉唱時に起立せず歌うことを拒否した。気弱な子であるだけに「無理しなくていいよ」といっていたが、彼女は「立派」に自分自身とも闘った。何の運動的バックアップもないなかで、ひとり「西暦」の卒業証書を持ってきた。
 さて、『靖国問題』である。ひとつだけ記す。小泉や安倍らが吹聴する、「東京裁判は戦勝国が一方的裁いたもの。東条らA級戦犯は犯罪人ではない」とウソ吹くのであれば、天皇の戦争責任や731部隊の犯罪を不問にした裁判は確かに無効であるといえる。
 『天皇と日本人の課題』(井崎正敏・洋泉社)には、江藤淳の言葉が引用してある。「いわゆる「象徴天皇制」とはそもそものはじめから、すでに破れ目を無惨に露呈した制度であった。そして「戦後民主主義」とは、この制度の無惨な割れ目に、何も言わずに目をつぶりつづけようという、共犯関係と黙約以外の何ものでもなかった」と。
 「靖国問題」とはまさに、そのツケに他ならないといえよう。 (安)

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