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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2209号/05.03.07
 頭突きとは、頭を武器に相手を倒す技。原始的だがダイナミックな必殺技だ。一本足頭突きで一世を風靡したのが韓国出身でカ道山のもとで修行を積んだ大木金太郎だった
▼アントニオ猪木と大木との一戦は1974年におこなわれたが、世間から大きな注目を浴びた。それは、日本プロレス崩壊時の両者の怨念がこもった試合になると予想されたからだ
▼大木の一本足頭突きをすべて受けきった猪木がバックドロップで勝負を制した。試合後、涙を流しながら抱き合う2人の姿が印象的だった。いまとなっては、これぞストロングスタイルとのお手本の試合だった
▼頭突きを朝鮮語では「バッチギ」という。もちろん、バッチギにはほかに「突き破る、乗り越える」という意味もある
▼68年の京都を舞台に、日本人と在日朝鮮人の恋愛を軸に、青春群像を描いた映画「バッチギ」が大好評だ。井筒和幸監督作品で、南北朝鮮の統一を願う歌「イムジン河」がバックに美しく流れる
▼笑いっぱなし、泣きっぱなしの2時間だった。よくぞここまで描いた日本映画ができた、と感動した。評判がいいのはあたり前だ
▼なぜなら、いま、ここにある差別にたいして、若さを武器に、まさに両側からバッチギする姿が、みずみずしく描かれているからだ。それは、人間存在の根元的な叫びでもある
▼今すぐ、映画館へ走ろう。今年の日本映画は、この作品をのぞいては語れないからだ。

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