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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2214号/05.04.11
 ニートという言葉がはやってから時間がたった。本来は教育を受けるわけでなし、労働をするわけでなし、職業訓練を受けているわけでもない、という意味。90年代のイギリスが発祥の地。16歳から18歳の若者に焦点を絞った概念だ
▼ところがそれが日本に来ると18歳から34歳までがその範囲とされる。しかも、バラサイトや引きこもりの延長上に位置づけられる。ようするに仕事もせずにぶらぶらしている奴、ろくでなしという意味だ
▼内藤朝雄が『図書新開』に、ターゲットにされた「しるし」――お前もニートだ、を書いている。ニートにたいして社会防衛のキャンペーンが起こる。「困った人たち」の心や生活態度が問題とされるという
▼ニートは人びとが「自分の内側の耐えがたい何かを投影し排泄する痰壺にさせられている」。「思い通りになるはずの他者が
思いどおりにならないことに自己の内側からいいようのない不気味な不全感を感じ、これが執拗な被害感になる」とニートにたいする人びとの反応を書いている
▼内藤の結論は、こうした人びとの感性が、教育の全体主義を巻き起こす、というものである。そしてこう書く
▼「『脱-社会的』な人たちが一定数存在することが、社会が『まとも』であることの条件である」、仏陀にしろキリストにしろ「ろくでなし」でなかったのか。役に立つかどうかを指標とするのは、おかしいのではないかと。

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