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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2218号/05.05.16
 シネカノンという映画配給会社の名前をご存知だろうか。1989年に設立したのが李鳳字(り・ぽんう)。「月はどっちに出ている」「のど自慢」「KT」などの映画のプロデュースをした
▼配給作品は「風の丘を越えて 西便制」「シュリ」など130本以上。今年最大の傑作映画「パッチギ」のプロデュースにもあたった。この李と四方田犬彦の対談集が出た。『パッチギ! 対談編-喧嘩、映画、華族、そして韓国』(朝日選書)がそれ。映画同様、おもしろい
▼李は朝鮮高校時代の修学旅行でのはちゃめちゃぶりを。そして、喧嘩に明け暮れた日日を。なぜ喧嘩せざるを得なかったかも含めて語る。一方の四方田もバリケード封鎖闘争への関与とその後の生き方をのべる
▼とまれ、韓国の若者たちの未来志向の話がすぼらしかった。ワールドサッカーのさい「ブルグンアンマ(赤い悪魔)」とよばれる応援団がひろがり、禁句だった「アカ」のTシャツを作って着た。イタリア戦の時、人文字「リメンバー66」が出る。北朝鮮が66年にイタリアに勝ったときのことをおもいおこそうと
▼つぎには「プライド・オブ・アジア」と出る。最後のドイツ戦の時に、はじめてハングルで「イボネン、カッチ、ティジャ!」が出た。北を意識して、「一緒に闘おう」という意味だ
▼この若者たちの自信に満ちたさまはすばらしい。ワールドカップでの某国の若者に比し。

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