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部落問題資料室
コラム
今週の1冊 第2290号/06.10.16

戦争の克服

阿部 浩己・鵜飼 哲・森巣 博 著  集英社新書(定価720円)

書籍画像 米情報機関が、日本も加担したイラク侵略戟争とその後の米軍駐留によってテロの脅威を地球規模で激化させた、との分析を公表した。
 近代、世界中に不戦を唱える憲法や法律は熟成し、その最たるものに国連憲章がある。また、違反すれば、国連には国際刑事裁判所があり、国際的な戦犯を裁くことができる。イラク侵略戦争では口実も崩れ去り、数かずの犯罪を犯したブッシュやブレア、小泉はここで裁かれてもおかしくない。ただし日米は批准していないので対象外。おかしなものだ。両国は鼻から国連憲章を護る意思がないのだ。
 こうした国家とは裏腹に、「戦争はいやだ」と多くの民は思っているが、戦争はなくならない。
 本書は、著者3人が「戦争の克服」をテーマに、「近代以降の戦争史、現在の米単独主義の世界と日本の情勢分析、国際法の危機と可能性、そして、戦争抑止に向けた見取り図」などを学問的背景をもとに、平和への意志を分かりやすく論じた。結論はべつに、一読をすすめたい。  (MT)

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