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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2296号/06.11.27
 「あれ(阪神淡路大震災のこと)から11年、神戸の回復を見守りながら、安全で安心な都市とは何かをずっと考え続けています」と語るのは「闘う建築家」の安藤忠雄だ
▼1941年、大阪生まれ。プロボクサーをへて高校卒業後世界を回り、独学で建築を学んだ。東京の表参道ヒルズ建築では100人以上の地権者と徹底的に話し合った。対話から新しいアイデアが出てきた
▼「建築は個人の表現であると同時に、社会的な期待も担っている。真剣に対話すると道が開けてくる大切さを知りました」とも語る
▼大学生相手に、こういう。「情報は自分の情報でなければ価値がない。情報化時代というけど、心構えと価値観を自分がしっかり持っていないと情報は役立たず、持っていても仕方がない。若い人は自分で情報をどう処理するかを考えなければならない」と
▼独学で建築を学んだとき一番つらかったのは「同じ問題を語り合える同世代の人がいないことでした」とも。専門学校での講演で「どう生きるか考えろ。可能性は自分のなかにある、あきらめるな。しかし頑張らないと可能性はない」と
▼大地震にたいして「自然に対抗する力は建築の強度ではなく、個人個人がどうお互いに助け合い、生き延びていくかを考えることだと知りました」と11年前の経験から主張する
▼闘う建築家のネーミングとともに、感性豊かなこの人に、心底しびれてしまった。

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