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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2360号/08.03.10
 無罪が確定した事件で、三浦和義さんが米自治領サイパンで逮捕された。またまた週刊誌などがあることないことで報道合戦を開始している
▼この事件こそ、84年、疑惑報道型えん罪を生み出す第1号となるものだった。当時、家族でテレビを見ながら、よくこんなでたらめをいうことができるな、と語っていたのが当人。ところが報道が三浦=犯人を完全に作り上げた
▼「殺害事件」は無期となりながら逆転無罪判決をかちとった。殴打事件は実刑判決で、2年2か月を宮城刑務所で服役した
▼この刑務所では受刑者のために活動をした。冬は暖房器具がなかったが、何度も申し入れ、つけさせた。看守にも感謝された。服役後は体験をもとにえん罪を許さない講演活動などもした
▼問題は今回の逮捕の中身。ある報道では日本にはない「共謀罪」だという。殴打事件と銃撃事件で共謀者を「新証拠」で特定するという
▼国内では、先頃コンピュータ・ウイルス作成者が著作権違反で逮捕された。サイバー犯罪を取り締まる法がなく、やむなく著作権違反で捕まえたという。サイバー犯罪条約の国内法が「共謀罪法案」。コンピュータ法案を切り離し、「共謀罪」の修正・成立を図る動きだ
▼洞爺湖サミットを控え、なんとか成果を誇りたい法相。修正・成立を狙っているのは明白。「共謀罪」はいかに修正されても危険だということを、もっともっとアピールすることが重要だ。

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