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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2377号/08.07.07
 「ほんの昨日のことが何と容易に忘れられてしまうことだろう!」とは、ロシア革命の担い手の言葉。1917年にロシア革命は成功した。労農ソビエトが政権を握ったのだ。しかし、レーニンとともに革命を指導したメンバーを断罪する文章が出回る。1924年末のことだ
▼文献論争とよばれるそれは、被断罪者が最初から徹頭徹尾レーニンと対立していたと描き出す。実際はそうでないことは、周知の事実だったのだが。そのときに発せられたのが、最初の引用の言葉だ
▼山口県下関市の教育長が「(日本の朝鮮半島にたいする)植民地支配は歴史的事実に反する」と語った。これは山口朝鮮学園の理事長が、教育補助金増額を求め保護者とともに要請している席上でおこなわれた
▼朝鮮学校は各種学校扱いで各自治体が助成策をとっているが、下関市の助成はこの学校に20万円と生徒一人あたり1000円(計一人あたり約5100円)ときわめて少額。たとえば同じ県内の周南市は一人あたり2万円を助成している
▼「植民地支配により日本に渡航せざるをえなかった朝鮮人子弟が通っていることをふまえて対処を」との発言に応えたのが、先の発言
▼下関市の小中学の教科書でも「植民地としました」と明瞭に書かれているのである。文科省出身のこの教育長、「何と容易に忘れられてしまうことだろう!」とは、あなたのためにある言葉なのかもしれませんね。

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