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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2378号/08.07.14
 東京行きの新幹線内を機動隊員が徘徊する。東京の六本木では「怪しげ」な外国人を見つけると、取り囲んで体や持ち物を触り調べる。サミット直前の状況だ
▼サミット警備を口実に、たんなる意思表示であるデモ参加者にまで弾圧がかけられ、さまざまな人権侵害がおこなわれている。軍事大演習よろしく、「テロ対策」を口実に創設した中央即応集団、ヘリコプター団の投入はもとより、2隻のイージス艦、戦闘機による会場周辺上空の旋回警戒飛行までおこなう
▼世界の軍事支出の4分の3、世界経済の3分の2を占める「先進8か国」が集うサミットで、成果をアピールしようと焦っているのが福田首相。人間の排出するC02の半分を植物や海洋が吸収しているから、いまの排出量の50%を削減すれば、大気中のC02の増加が止まる計算だと「二クールアース50」を提唱し、2050年までに排出量目標を立ててやろうというのだ。しかも、排出量取引制度を市場原理を生かしながら試行的に導入するという
▼しかし「排出権」は金融商品化され、ガソリン高騰、食料高騰の元凶である投機マネー=「環境ビジネス」にさらされ、新自由主義が跋扈する
▼いま問われているのは、地球をつぶすこととは違う生き方だ。自然こそ人間をはぐくみ、労働と結合して富を産み出すものなのだ。自然を取り戻すことは、じつは人間を取り戻すことなのだ、という認識だ。

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