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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2381号/08.08.04
 政権が近づくにつれて、これまでの理念的な政策から現実的なものへ転換していく、というのは、政治のリアリズムという観点からは当然というべきなのだろう
▼1990年代の非自民党政権、あるいは社会党主導政権の時代がそうだった。もっとも、そこには、官僚による政権与党の政策へのサボタージュ、あるいはネグレクトという態度があったことも事実だ。しかしアメリカでは、こうした事態はあり得ない
▼民主党の米大統領候補者指名を確定したオバマ上院議員が中東・欧州を歴訪した。目的は、イラクでの現状把握など、外交・安全保障面で弱いといわれる点を補強し、存在感をアピールするため。ベルリンでは20万人の聴衆を集めた。まるで米大統領のようだ
▼成果は多かった。共和党のマケイン上院議員に支持率で9ポイント差をつけた。しかし11月の本選挙への影響は未知数
▼アフガンではここがテロとの戦いの最前線だ、とアメリカ的愛国主義を強調し、これまでの平和主義的な路線の転換を暗に示した
▼桜田門外の変では襲った側も、襲われた側も大混乱に陥り、同士討ちも見られたといのが歴史の真実だ
▼イラクでも米軍どうしの殺傷、あるいはイラクに住む人びとがすべて敵に見え、姿を見れば殺害するという事態が起こっていることは、事実が物語っている。ならば、あらゆる戦線での戦闘の即時停止がなによりも必要ではないのか、オバマさん。

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