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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2479号/10.07.26
 近頃のマスメディアの好みが世論調査。電話などを通じて無作為抽出というものが多い。でも、家に電話がある人は少数派になり、調査に答える人も正直にいってるのかどうか。精度には疑問がつきまとうが、ある程度の傾向は出るのだろう
▼やたら多いのが内閣支持率。これに踊らされる方も問題だが、繰り返しやっている方がもっと問題、と指摘する人もいる。マスメディア、とりわけ商業新聞がジャーナリズム精神をもって自分で世論を作り出せない、ということの反映がこの世論調査だ、というのだ
▼なるほどな、と思う。昨年の政権交代から商業紙がやってきたのが自民党政権時代の歴史的な堆積を無視した民主党政権批判。既存の権力機構による批判や攻撃と軌を一にしたものではないか、とうがった見方までしたくなるほどだった
▼中国メディアが、といっても政府公認、一体のものだが、英語版の衛星テレビ放送をおこない、順次、日本語、フランス語、ロシア語などと増やしていくという。米誌の買収にも手を染めるという
▼これはいうまでもなく中国政府によるメディア攻勢。だが、ジャーナリズムの精神を失った放送なら誰にも相手にされない
▼近頃の豪雨の災害で目立つのが、地滑りではなく崩落という現象だ
▼日本や世界で起きているのは、地滑りではなく市民社会の根底からの崩落なのだ。この視点を欠落させたメディアに未来はないことをこそ知るべきだ。

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