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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2514号/11.04.11
 3月3日は、私たちにとっては全国水平社創立大会の記念日。だが、三陸の青森、岩手、冒城の各県では防災の日』1933年3月3日に津波に襲われ多くの人びとが死んだことから、津波への避難を中心に訓練をおこない、意識を高めてきた
▼3月11日、東日本大地震の発生で多くの犠牲者をだした。地震とそれにともなう大津波が三陸海岸を琴っことで被害はいっそう大きくなった。1000年ぶりの大津波というが、ここでは繰り返し津波が押し寄せていたのだ
▼三陸海岸は、リアス式海岸という独特のありようからも豊かな魚介類の資源に恵まれていた。だが、その地形は地震と密接な関係をもつ津波をうけやすいものだった。1896年の津波でも大きな被害を受け、それが語り継がれてきた
▼津波とは、津=港をおそう大波という造語。三陸海岸地帯では「よだ」とよんだ。作家、吉村昭の『三陸海岸大津波』(文春文庫)は、1896年、1933年、1960年の津波を民衆から聞き取り、記録した貴重な書だ
▼「海は、人々に多くの恵みを与えてくれると同時に、人々の生命をおぴやかす苛酷な試練をも課す。海は大自然の常として、人間を豊かにする反面、容赦なく死をも強いる」と記している
▼だが、今回の大震災は人災としての側面も大きい。福島第1原発の事故はまさにそれ。事能ぼいまも人類史上最悪の炉心溶融が現在進行形ですすんでいるのである。

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