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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2543号/11.11.14
 この間、まったくすすまないのが捜査の可視化の課題。民主党が野党時代には、2度も参議院で可決されているにもかかわらずだ。民主党が政権を取ったとたん危機感をつのらせたのが警察庁。検察庁は特捜部の証拠偽造事件から危機感をつのらせ、自白を納得させた場面だけを録画する一部可視化をいいだした
▼警察庁は10年2月に、自分たちの思いどおりにコントロールできる国家公安委員会のもとに「捜査手法、取調べの高度化を図るための研究会」を発足させた。その目的は「治安水準を落とすことなく取調べの可視化を実現するために…取調べ以外の捜査手法をどのように高度化するのか」など
▼ようするに可視化は治安を不安定にさせる、という認識なのだ。DNAデータベースを誰彼かまわず構築。電話盗聴を自由に無制限におこなう。かってに録画・録音機器を室内に置き、傍受、記録して証拠にする。あるいはスパイの潜入。他人を売り渡せば自分は助かるという刑事免責も
▼黙秘の否定、全国民からの指紋採取、GPSをつけての行動監視なども論議されているという
▼ショックドクトリンとはカナダのジャーナリストが作った概念。新自由主義経済が、災害や国家破産などを、みずからの儲けのために利用しつくすことをいう
▼捜査の可視化は治安悪化を招くといい、これまでの非合法捜査の合法化を狙うなどはショックドクトリンと同じ。許してはならないのだ。

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