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部落問題資料室
コラム
荊冠旗 第2614号/13.04.08
 日本近海を流れる黒潮の沖合には岩陰などがない。だから、そこに住むマイワシは、群れを作り渦状になって泳ぐ。大きな魚から身を守るためだ
▼このマイワシを入れ、渦状になって餌を食べるところ(マイワシのトルネードという)を売りものにしているのが名古屋の水族館。ところが、ちょっとした異変がおきているらしい。隅の方で単独行動するものが出てきたという
▼水族館の担当者は捕食する大きな魚には満腹に餌を与えているので、「どうせ自分たちは食べられないだろうと気づき、油断しているのではないか」、それが一部を「増長」させた可能性を指摘する。「緊張感」をとりもどすためにクロマグロを10匹以上入れた
▼日本維新の会が初の党大会をひらき綱領を承認した。「絶対平和という非現実的な共同幻想を押し付けた元凶である占領憲法」を「改正」し「国家、民族を真の自立に導き、国家を蘇生させる」としている
▼綱領を読み、維新は地方改革をめざすのではなかったか、という疑問の声も出ている。やはり本音は憲法改悪であることを示した
▼国民はマイワシで緊張感が足りないから、アジア諸国を挑発し、「増長」した国民に「緊張感」をもたせよう。戦争できる国づくりを手伝わせ、自由競争の名のもとでより貧困化をはかろう、という意図が透けて見える
▼「国家を蘇生」というが、ゆめゆめ騙されてはいけない。「国家」が何をしてきたかを考えよう。

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