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コラム
荊冠旗 第2671号/14.06.16
 30年後、年金はどうなるのかという記事がでた。経済成長を見込んでもいまの水準より20%も目減りすると書かれている。若者の年金未加入が非正規雇用の拡大もあって増え続けることは確実だ。いまの構造では現役世代の払い込む額が年金資金を左右するからことは重大だ
▼そんな事情とおかまいなしに、年金の資金を運用する独立行政法人は運営委託を拡大している。この法人には128兆円の資産があり、新興国国債への投資拡大、ゴールドマン・サックスなどへの委託などを決めた。海外投資会社は大喜び。なぜなら投資してもうけなくともいいからだ。その間、投資手数料をがっぽり稼げばいいのだから
▼事実、日本の投資運用会社は厚生年金基金などの資金289億円を運用に失敗し消失させていたことが明らかになった。生命保険ファンドで稼ごうとしたが見事に失敗した
▼基金はいまでも取り崩されているのに、ばくちのようなやり方での運用失敗で取り返しがつかなくなってくる。基金の海外流失、ばくちの失敗のあおりをうけるのが正直な加入者なのだ
▼蜜のある所にアリが集まる。蜜をあげろと指導する人がいる。元経済相だ
▼かつては郵政の貯金が狙われ、いまは年金の基金が差し出される。今度はJA共済の資金、50兆円をこえる、が狙われている
▼口先ではナショナリズムを説きながら、じつはお金まで対米従属という政権とは、もうおさらばしたいのだが。

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