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コラム
荊冠旗 第2676号/14.07.28
 蝉が鳴き、梅雨が明ける。なんとすがすがしい朝か、と新聞を広げた。第11面、国際面が目に入った瞬間、胸が張り裂けるように痛くなった。縦半分に分割された紙面には写真とともに大きな見出しがおどっている
▼右には、「ガザ 泥沼の一途」「ロケット弾応酬 轟音と黒煙」「休戦つかの間 再び避難」。イスラエルによる空爆とガザでの地上戦を描く記事が戦車で攻め入るイスラエル軍の写真とともに掲載されている
▼左には、マレーシア機撃墜の記事。「遺族 悲嘆」「続く受難「悪夢のよう」」との見出しと悲しみに包まれる家族の写真
▼なぜ、かくも世界で悲しい出来事がきょうも起こっているのか。ガザでは500人以上の死者が、停戦の実現もなく出ている。このままではイスラエルによるジェノサイドへいたりかねない。マレーシア機の撃墜では298人の乗客、乗務員の命が一瞬にして奪われた
▼両者の間には、イスラエル、ロシア、欧米諸国の国益という問題が横たわっていないか。こちら側の報道では、ハマスという過激派、親ロシア派、ロシアがヒールにされている。だがもう一方の当事者にとっては相手方がヒール
▼夢を見た。国境がない、平和でみんなが豊かに暮らす世界を。そんな世界をめざしたいと私たちの先輩が「人類最高の完成」へ歩みはじめたのは1世紀前
▼世界の動きを相対的、総体的、根底的にとらえ分析するリテラシーこそ獲得すべきものだ。

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